難しい腸免疫とアトピーの関わりを説明してみた

この記事を書いた人
Rato

中学生でアトピーが再発。
青春の10代20代の15年間はアトピーに苦しめられる。
薬による治療に限界を感じ、アトピーや健康に関する本や論文を読みあさり、1年でアトピーを治してしまった。
気づいたらアトピーのプチ専門家くらいの知識がたまり、アトピーで苦しむ方へ情報と経験を紹介している。

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アトピーと免疫の関わりや、アトピーと腸内環境については、これまでに何度か紹介してきました。

さらに詳しくアトピーについて知る中で、腸内環境と免疫はつながっていることを知りました。

免疫はアトピー性皮膚炎と関わりの深い体の機能です。

なぜならアトピー性皮膚炎の原因は、免疫の異常反応と言われることがあるからです。

しかし、医学を学んでいない限り免疫が何かよく分からず、異常反応と言われてもチンプンカンプンではないでしょうか。

そこで、全く医学的な知識がなくても腸の免疫機能にが分かるように出来る限り簡単にご紹介しようと思います。

免疫とはなにか

アトピーと深い関わりを持つ免疫とは

腸の免疫の前に、簡単に免疫基礎について触れておこうと思います。

免疫を一言で表すと、体の防御システムです。

僕たちの身の回りには、食中毒などに代表される細菌やウィルスがいます。

これらが体に入ってきた時に、病気にかかる危険から守ってくれるのが免疫と呼ばれる防御システムです。

具体的にどのように守ってくれるのかというと、そこには白血球が大きく関わっています。

僕たちの体には白血球と呼ばれる細胞が血液中に存在しています。

白血球は、さらに細かく分類することができます。

  • マクロファージ
  • 顆粒球
  • リンパ球

また顆粒球とリンパ球も1つのグループの総称で、さらに細かい分けられます。

この免疫システムの中で特にアトピー性皮膚炎に関係深いのがリンパ球です。

アトピーに関わりの深いリンパ球

リンパ球には、大きく分けて3つの役割があります。

  • 司令塔部隊(ヘルパーT細胞)
  • 攻撃部隊(B細胞、キラーT細胞)
  • 記憶部隊(B細胞)

体内に異物が侵入してくると、司令塔部隊が異物をみつけて、攻撃部隊に攻撃の指示を出します。

その指示によって、攻撃部隊は異物を攻撃します。

この時、攻撃部隊の1つであるB細胞は異物の情報を記憶する役割もあります。

B細胞は、一度侵入した異物の情報を記憶することで、再び同じ異物が侵入してきた時に、すぐに攻撃できるようにする目的があります。

このB細胞の敵を記憶する働きがアトピー性皮膚炎に関係しています。

最初に話した免疫機能の異常反応とは、ふつうは体にとって害のない物質(食べ物や花粉など)をB細胞が誤って敵と認識してしまうことです。

例えば、一度B細胞が間違って敵と判断してしまった食べ物を再び食べると、免疫機能が食べ物を体から排除しようとします。

この反応がアトピー起きていて、この免疫異常が肌の炎症部分を赤くする引き金になっています。

腸にもアトピーに関わる免疫がある

腸にもアトピーに関わる免疫がある

ここまでに紹介した免疫機能が腸にも備わっています。

腸の免疫は、腸関連リンパ組織(GALT)と呼ばれます。

このGALTを構成するのが、パイエル板、上皮組織リンパ球、粘膜固有層、そして粘膜固有リンパ球です。

このGALTは、腸全体の25%の容積を占めていることから、腸の免疫の中枢を担うことが分かります。

そして、GALTのうち主役になるのが小腸のみに存在するパイエル板と呼ばれる器官です。

パイエル板以外は小腸と大腸の両方に存在しますが、パイエル板は小腸のみに存在します。

小腸は、消化した食べ物を吸収する重要な役割がありますが、小腸のみに存在するパイエル板には、体内に入り込んだ異物と消化した食べ物とを一緒に吸収しないようにするための重要な役割があります。

それでは、どのように異物を処理するのかをご紹介します。

小腸の内壁を拡大すると、ヒダと呼ばれる突起がたくさん敷き詰められています。

このヒダの間には部分的に凹んだ部分があり、そこにM細胞と呼ばれる細胞が存在しています。

イメージとしては、エアキャップ(梱包用のプチプチ)所々がつぶれていて、その潰れたところに特殊な細胞があるようなものです。

このM細胞はパイエル板と繋がっています。異物が小腸に達するとM細胞が異物を取り込みパイエル板に送り込みます。

パイエル板の中には、リンパ球の3つの部隊(司令塔部隊・攻撃部隊・記憶部隊)が待ち受けています。

従って、小腸に入ってきた異物がM細胞からパイエル板に吸収され、リンパ球が攻撃して処理します。

このようにして、体内に食べ物と一緒に異物が侵入してしまっても、小腸で処理できる仕組みになっています。

しかし、アトピーに関して言えば、腸にアトピーの原因になる成分が入り込めば、すぐに免疫反応が起こりアトピーの悪化に繋がることが分かります。

この腸の免疫を知ることで、少しでも腸に良い食事や食生活をしようと思たら、腸内環境を整えるオススメの習慣についても読んでみてくださいね。

まとめ

腸にも免疫機能が存在する

腸の免疫の主役はパイエル板というリンパ組織

パイエル板は小腸のみにあり大腸にはない

パイエル板の免疫により、小腸へ外から侵入した異物が体内に取り込まれないように防ぐ役割がある

参考文献

腸はぜったい冷やすな! (光文社新書) 松生恒夫著

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