アトピーの遺伝は予防できるのか?

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Rato

中学生でアトピーが再発。
青春の10代20代の15年間はアトピーに苦しめられる。
薬による治療に限界を感じ、アトピーや健康に関する本や論文を読みあさり、1年でアトピーを治してしまった。
気づいたらアトピーのプチ専門家くらいの知識がたまり、アトピーで苦しむ方へ情報と経験を紹介している。

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アトピー性皮膚炎は、遺伝が原因だ!、なんて話をちらほら耳にしませんか?

でも、これは完全に正しい情報ではないんです。正確に言うなら、「アトピーには遺伝的な要因もある」です。

というのも、僕はアトピーですが、両親はともにアトピーではありません。

つまり、親から遺伝したわけではないのに、アトピーなんです。

じゃあ、アトピーは遺伝しないじゃん!と思いますよね。

結局、遺伝するのか、しないのか、医学会ではうまく?説明していて、アトピーは、遺伝的要因と環境的要因が複雑にからまった病気だと言っています。

つまり、遺伝的可能性を否定できないけど、遺伝的な原因だけでは説明できないので、生活などの環境的な要因も関係しているという説明です。

まあ、簡単に言ってしまえば、遺伝的な原因も環境的な原因も分かっていないから、遺伝的だの、環境的だの、あいまいな言葉を使うしかないんですね。

ということで、まだまだわかっていないことが多い、アトピーと遺伝の関係ですが、どんな研究がされて、将来子どもが欲しい方が気になる、遺伝の予防はできるのかについて、僕なりの考察をしていこうと思います。

ただ、僕の考察では頼りないかもしれないので、最後に、研究に基づく、子どものアレルギー発症が抑えられた、という研究も紹介したいと思います。

双子からみるアレルギーの遺伝性

アトピーではなく、喘息の遺伝性を研究した1つに、7000組の双子を対象にした実験があります。(喘息もアトピーと同様にアレルギーの1つです)

この実験では、2人とも喘息持ちの双子の割合を、一卵性双生児と二卵性双生児とで分けて調べました。

結果は、次のようになりました。

  • 一卵性双生児の双子でともに喘息持ちの確率:19%
  • 二卵性双生児の双子でともに喘息持ちの確率:4.8%

一卵性双生児の方が、2人とも喘息になる双子が多いことから、喘息などのアレルギーには、遺伝的な要素があると考えられています。

ただし、二卵性双生児でも、たったの20%です。つまり、遺伝的な要因自体は、そこまで大きく喘息(アレルギー)に関与していないとも言えます。

このことから、遺伝はアレルギーの1つの要因かもしれないけれど、環境的要因の方が、喘息にかなり関わっていることの裏付けにもなっていますね。

参考文献:アトピー遺伝子の同定

アトピー遺伝子の候補はたくさんある

アトピーに関わる遺伝子の研究は、1996年にイギリスのオクスフォード大学が発表したあたりから、さかんに研究が行われています。

それ以来、アトピーのメカニズムに関わる、さまざまな物質の遺伝子が、要因としての候補として考えれています。

正直、専門的すぎて難しいので、僕も理解できていない部分もありますが、次のような遺伝子が、アトピーの原因ではないかと疑われています。

  • 抗原認識に関与する遺伝子
  • サイ トカイン産生に関与する遺伝子
  • IgEとIgE受容体に関与する遺伝子
  • シグナル伝達に関与する遺伝子
  • 化学伝達物質に関与する遺伝子
  • 標的器官組織に関与する遺伝子…etc

ただし、いずれの遺伝子においても、これがアトピーの遺伝の原因になる遺伝子と、決定されてはいません。

アトピーの遺伝性については、ネットで探すだけでもさまざまな情報が出てくるのに、まだハッキリした結論が出ていないというのは、なんだかスッキリしませんよね。

参考文献:アレルギーの発症に関与する遺伝子ー抗原特異性に関わる遺伝子を含めてー

アトピーの30%の人が皮膚バリア機能障害

アトピーの人は、皮膚のバリア機能が低下していて、そこからアレルゲンが侵入しやすくなりアトピーになるという説があります。

このことから、皮膚のバリア機能に関する遺伝子が、原因ではないかと疑われました。

皮膚のバリア機能に関する遺伝子には、フィラグリン遺伝子というのものがあります。

フィラグリンは、肌の角層の成分の1つなので、バリア機能に関わっています。

北海道大学が行った研究から、このフィラグリン遺伝子に変異があるアトピーの人は、皮膚のバリア機能と症状に相関関係があることが分かりました。

ただし、アトピーの人の全員が、フィラグリン遺伝子の変異があるわけではなく、変異がるのはアトピー患者の30%です。

このことからも、アトピーの遺伝性は、100%ではないことがわかりますね。

あくまでも、遺伝はアトピーになる原因の1つに過ぎないということです。ほかの原因を解決することで、十分にアトピーを改善できると思いませんか?

参考文献:アトピー性皮膚炎とフィラグリン遺伝子変異

アレルギーが遺伝する確率

もっとも多くの方が気になるのが、アトピーはどれくらいの確率で遺伝するのかですよね。

これは、北海道大学が発表している論文のなかで、参考文献として載っていた情報があったので、そちらを紹介します。

ただし、これはアトピーのみを対象としたものではなく、アレルギー疾患を対象とした調査です。アトピーに限った場合でも、そこまでは大きく結果は変わらないと思いますが、あくまでも参考程度になればと思います。

  • 両親がともにアレルギーで子どもがアレルギーになる確率:58%
  • 片親がアレルギーで子どもがアレルギーになる確率:38%
  • 両親ともにアレルギーでなくて子どもがアレルギーになる確率:13%

皆さんは、どんな印象を受けましたか?

僕個人の感覚としては、両親がともにアレルギーでも、子どもがアレルギーになる確率が58%というのは、以外に遺伝する確率って、高くないんだなと思いました。

それよりも、両親がアレルギーじゃないのに、10人に1人以上がアレルギーになることの方が驚きでしたね。

参考文献:アトピー遺伝子の同定

まとめ

アトピーは、遺伝性が指摘されているが、具体的な遺伝子の特定には至っていない。

つまり、アトピーの遺伝子がわかっていない以上、現時点でアトピーの遺伝を予防するのは難しいと思われます。

ただし、アレルギーの遺伝は、100%というような高い確率ではなく、むしろ環境的要因の方が大きいようにも感じられる。

つまり、アレルギーの環境因子の改善が、アトピーなど、アレルギー治療に効果があると考えられますね。

遺伝子に関する研究からだと、アトピーの遺伝予防は難しいですが、あるもので子どものアレルギー発症を抑えられたという報告があるんです。

ずばり、それがビフィズス菌です。

その詳細は、こちらからご覧くださいね。

ビフィズス菌だけでいい?アトピーに良いヨーグルトの選び方

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