アトピーを改善する腸内環境〜腸と肌のルーツ〜

これまでにアトピーの改善と腸内環境の関係について紹介してきましたが、ここで腸と肌のルーツ、つまり腸と皮膚は体の何が進化したものなのかという視点から紹介しようと思います。

腸内環境について色々書いてきて今更ですが、体のあらゆる臓器は腸から進化したものです。

驚くかもしれませんが、僕たちの思考を作っている脳ですらも、腸の機能が分離して出来たものです。

腸が全ての根源とする証拠として挙げられるのが、腸しかない動物がいることです。

そのため、腸しかない動物がどのように肌に進化していったのか、簡単に分かるようにご紹介していきます。

腸だけで生きる動物

腸だけで生きる動物

腸だけしかない動物の代表としてクラゲやイソギンチャクが挙げられます。

クラゲやイソギンチャクは、腔腸動物(こうちょうどうぶつ)と呼ばれ、腸のみで生きています。

僕たち人間のような脳はありません。つまり、腸がエサを食べることなどの判断をしています。

腸が色んな体の機能の元になっていることは、なんとなくイメージできたかと思います。

実は、腸と肌はもともと同じものから進化しており、そのためか似た機能を持ち合わせています。

そんな腸と肌についてご紹介します。

腸と肌は同じものから進化した

腸と肌は同じものから進化した

どのように腸が皮膚に進化していったのか、少し難しい話になりますが紹介していきます。

腸と皮膚のもとになったのが受精卵です。

受精卵が細胞分裂をする過程で筒状の細胞を作り出します。

この筒状の細胞の内側が腸になり、外側が皮膚になります。

この腸と肌には、起源が同じであり、環境も似ていることから、同じ機能を持っています。

  • 表面に細菌を棲まわせてバリアを張っている
  • 表面をさかんに新陳代謝で交換している
  • 病原菌などの外敵から守る免疫機能がある

これらの機能は、腸と肌が同じ細胞から出来ていることに加えて、腸と肌がどちらも直接外敵に触れる似た環境にあるため、同じ機能を持ったと考えられています。

この同じ環境、機能から考えれば、腸が荒れれば、肌が荒れることも容易に想像できると思います。

実は、腸が荒れると肌が荒れる理由にはもう一つあります。

腸が荒れると、腸内細菌の働きが低下します。

腸内細菌は、ビタミンB群、ビタミンKをつくり、またビタミンCを作り出す酵素も作っています。

特にビタミンB群は、脂質をはじめとする三大栄養素(脂質・炭水化物・タンパク質)の代謝に関わっており、不足すると肌の代謝が落ちてニキビ、肌荒れ、皮膚炎を起こしやすくなります。

ビタミンCが不足するとコラーゲンの生成が落ちることで、活性酸素への抵抗力が落ちて、シミ、シワが出来やすくなります。

肌にもフローラがある

肌にもフローラがある

上記では、肌にも細菌がすんでいることを紹介しましたが、これも驚きではないでしょうか。

外から帰ったら手を洗い、入浴時は身体中を石けんで洗うことが当たり前の時代だと思います。

しかし、この石けんで手や体を洗うことは、肌にすむ細菌にとっては最悪です。

なぜなら、肌の表面にも10種類くらいの細菌が棲んでいます

これらの細菌は皮膚表面の脂肪を食べて脂肪酸の膜を作ります。

この脂肪酸の膜が肌を弱酸性に保つことで、乾燥や外敵から肌を守っています。

外敵や乾燥から肌を守ってくれている常在菌ですが、石けんで洗うと簡単に洗い流されてしまいます。最大で約90%もの常在菌が洗い流されてしまいます。

つまり、入浴後の肌の防御力が入浴前の1/10になってしまいます。それだけでもアトピー性皮膚炎や乾燥肌の僕にとっては、とてつもないダメージですが、さらに追い討ちをかける事実があります。

1度洗い流された常在菌が元の状態に戻るまでには、若い人でも12時間かかり、年齢を重ねると20時間もかかります。

もし夕方にお風呂に入り、朝にもシャワーを浴びていて、その度に石けんで体を洗っているならば、一日中肌荒れのリスクにさらされている状況になります。

例えアトピー性皮膚炎でなくても、入浴時に過剰に石けんで体を洗いすぎると、皮膚表面の脂肪酸の膜が失われることになり、皮膚のバリア機能が落ちて、アトピー性皮膚炎を引き起こす可能性があります。

アトピー性皮膚炎以外にも、肌荒れ、ニキビ、吹き出物などを防ぐためにも石けんの使いすぎや洗いすぎには気をつけるべきですね。

まとめ

腸と肌は、受精卵が細胞分裂をして出来た筒状の内側と外側が起源になる

腸と肌は共に外敵に直接触れる環境にもあり、同じ機能を持つ

腸と肌の共通した機能は、常在菌をすまわせてバリアを張ること、表面をさかんに代謝して交換していること、免疫機能を持つことの3つがある

腸あれが肌荒れに関わるのは、同じ起源や環境に加えて、腸でのビタミンやホルモンの生産力が落ちるため

皮膚にも常在菌が10種類ほどいて、皮膚のバリアを作っているが、石けんで洗うと90%も洗い流されてしまう

皮膚の常在菌が復活するのには、12時間〜20時間かかる

参考文献

「腸にいいこと」だけをやりなさい! −藤田紘一郎 著−

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コメント

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